Vol.113 大林組が特殊3Dプリンタで橋を造ることに成功!

大林組が特殊3Dプリンタで橋を造ることに成功!

特殊セメント系材料を用いた3Dプリンタを開発

記事のタイトルをご覧になられて驚かれた方も多いのではないでしょうか。
建設大手の大林組は先月、特殊なセメント系材料を用いて、型枠を使わずにさまざまな形状の部材を正確に自動製造できる3Dプリンタを開発したと発表(※1)しました。オリックス・レンテックが手掛ける3Dプリンタ事業では、ステンレス、ニッケル基超合金、チタニウム合金(チタン)、アルミニウムなど、複数の金属素材で造形する「金属造形」や、FDM熱可塑性プラスチック、PolyJet樹脂などで造形する「樹脂造形」を行っていますが、今回大林組が開発した3Dプリンタで使用する素材は「セメント」です。
大林組によれば、建設業界における3Dプリンタの活用状況は、建築物の「模型製作」などに使用される程度で、実際の建築物や土木構造物を対象とするまでには至っていなかったとのこと。また、建築物や土木構造物にはコンクリートをはじめ多くのセメント系材料を用いますが、これらは十分な強度に達するまでに一定の時間を要することから、所定の形状と寸法を保つための型枠が必要になるなど、3Dプリンタの利用には多くの課題があったのだそうです。

大林組が特殊3Dプリンタで橋を造ることに成功!

今回、大林組が開発した3Dプリンタは、ロボットアームからインクを吐出し積層造形することで、建築物や土木構造物の部材を自動で製造します。インクは、デンカ株式会社(本社:東京都中央区、社長:山本学)が開発した特殊なセメント系材料で、建築物や土木構造物に必要な強度と耐久性を持つとともに、吐出直後でも形状が崩れることなく維持される性質があることから、型枠を使わずに部材を製造することができるのだそうです。
大林組では今回の開発により、これまでセメント系材料で製造する場合に非常に多くの時間と労力を要した、曲面や中空などさまざまな形状の部材を自動で製造することが可能であるとし、期待を寄せています。
実際にこの3Dプリンタで中空の曲面形状のモルタルブロックを複製製造する実験を行い、これらを組み合わせたアーチ状の橋を製作することにも成功しています。3Dプリンタの活用シーンがますます拡がりを見せ、さらなる技術革新に繋がりそうですね。大林組のプレスリリースでは、3Dプリンタでモルタルブロックを製造する様子を動画でも紹介していますので、ご興味をお持ちの方はご覧ください。

■※1:株式会社大林組 2017年10月13プレスリリース
特殊なセメント系材料を用いた3Dプリンターを開発
http://www.obayashi.co.jp/press/news20171013_1

大林組が特殊3Dプリンタで橋を造ることに成功!

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