Vol.110 「iPhone X」に搭載された顔認証機能"Face ID"

「iPhone X」に搭載された顔認証機能"Face ID"

生体認証機能の進化で、働き方はどう変わるか!?

働き方の多様性に伴い、時間や場所にとらわれずに仕事をするケースが増えていますが、それと同時に情報漏洩や不正アクセスなど、セキュリティリスクにどう対応するかが大きな課題になっています。パスワードの定期更新や複雑化は、利便性の低下などから利用者への徹底が難しく、ID/パスワード漏れによる被害も後を絶ちません。
そんな中9月に発表され、明日から販売開始となる「iPhone X」に顔認証機能(Face ID)が搭載されたことが大きな話題となっています。「iPhone X」は画面全体がスクリーンになっているため、これまでセキュリティの要となっていたホームボタンがありません。ホームボタンに代わり、。「iPhone X」のセキュリティの要となるのが、この顔認証機能(Face ID)です。被写体の深度を正確に認識することができる「True Depthカメラシステム」を搭載した前面カメラによるこのセキュリティ精度についてApple社は、他人が「Face ID」を騙してロックを解除できる確率は、100万分の1としています。

スマートフォンをはじめ、セキュリティ対策に生体認証(顔認証、指紋認証、虹彩(こうさい)認証、静脈 認証、声紋認証、等)を導入するケースが増え、私たちにとって身近なものになっていく中、次世代の認証技術として、業界標準になるだろうと見られている技術のひとつが「FIDO(ファイド)」です。FIDOは、ID・パスワードに依存しない生体認証と公開鍵暗号(公開鍵と秘密鍵という2つの鍵を使ってデータの暗号化・復号を行う暗号方式)を用いた新しい認証方式で、「素早いオンライン認証(Fast IDentity Online)」を意味します。規格の策定と普及推進は、「FIDO Alliance」という業界団体が進めており、グーグル・マイクロソフト・サムスンなどの他、日本の携帯キャリアではNTTドコモがボードレベルメンバーとして加盟しています。※ちなみに「iPhone 7」の指紋認証、「iPhone X」の顔認証など独自の規格を進めるAppleは「FIDO Alliance」には加盟していません。

FIDOのセキュリティ上の大きな特徴は、「認証情報がネットワーク上に流れず、サーバから漏れることがない」という点です。生体認証の情報(顔・指紋・静脈、等)がネットワークを通じて外部に流出してしまった場合、本人そのものの情報を変えることはできないため、致命的となりますが、FIDOでは、ID認証やログインの際の「本人確認作業」を、インターネット上で行わず“端末上で”行います。従来の認証方法では、ID認証やログインの際の中継路で情報を覗かれたり、認証情報が漏れたりするリスクがありましたが、FIDOではそれらのリスクを解決しています。
このFIDOの規格に準拠したデバイスは既に複数販売されており、企業内の業務システムとしても、富士通が提供している「FUJITSU IoT Solution 生体センサー認証ソリューション オンライン生体認証サービス」をはじめ、FIDOの導入が進み、テレワークなどへのセキュリティ対策として活用されています。
今後もさまざまなシーンでの活用が進む、「認証技術」とセキュリティ対策に関する情報を適時発信して参りますので、ご注目ください。

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