Vol.132 採血無しで出来る血液検査

採血無しで出来る血液検査

北海道大学発のベンチャー企業「メディカルフォトニクス」が開発

私たちが取り扱う計測器・分析器は、電圧・電流、時間・周波数、高周波、映像信号、騒音・振動、温度・湿度・気圧、風速など、測定・分析対象は多岐にわたり、技術革新も日進月歩の状況です。当ページでも最新計測器の実力を適時ご紹介してきましたが、今日は“医療分野”における最先端計測器の話題です。

2015年2月に設立、2016年6月に北海道大学発のベンチャー企業第一号として認定された、メディカルフォトニクス株式会社(※1)では、生体内の光散乱理論を基盤として、「非侵襲血液計測技術」の開発を手がけています。この「非侵襲」という言葉が意味するのは、「生体を傷つけないこと」ということです。つまり「非侵襲血液計測技術」とは、注射針による採血を必要としない血液測定のことを指しています。メディカルフォトニクス社は、人体に無害な近赤外光を照射し、体内を透過して出てきた光を分析することで、人体の散乱係数と吸収係数を、1度の計測で同時に計測することが可能(※国際公開第2014/087825号)となり、これにより採血することなく、簡便に血液情報を得ることができると発表しています。
さらにこの技術は「非侵襲脂質計測器」へと発展し、採血を必要としない、迅速な血中脂質検査を可能にしている他、「脂質代謝計測」でも、薬の効果確認を簡便且つ連続的に行う事を可能としています。「非侵襲脂質計測器」では、健康食品等の効果確認のための検査で、目的とする効果が得られているかどうかの確認を行いやすくする他、薬の効果確認や副作用管理、個人の投薬量の調節に使用できるとしています。
“痛みを伴わない血液検査”の技術が一般的に拡がって行けば、積極的に検査に行く人が増えて、社会全体の健康促進に繋がるのではないでしょうか。今後も医療分野におけるさまざまな技術革新に注視して参りたいと思います。(※ご紹介の写真はイメージです)

■※1:メディカルフォトニクス株式会社
https://www.med-photonics.com/

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