Vol.138 AI活用で"X線手荷物検査"を自動化!?

AI活用で"X線手荷物検査"を自動化!?

検査可能な手荷物の数が約40%も増加

AI(Artificial Intelligence)を活用した新たなリューションは、これまで当ページでも数多くご紹介してきましたが、今日は空港などで行われている「手荷物検査」への活用に関する話題です。
現在、空港をはじめとして高度なセキュリティ対策が必要な施設では、刃物や爆発物など、危険物の素材や有機物を識別可能な「X線検査装置」を用いた手荷物検査が行われていますが、見落としを防ぐためには、危険物が含まれていない荷物まで、全てを目視検査する必要があります。
日立製作所が昨年11月に発表した新技術は、X線を用いた手荷物検査において、手荷物内の物品一つひとつをAIが認識し、材質や密度などから安全性を自動識別してくれる、というものです。一見安全な物品でも、材質や密度が通常と異なり、改造や細工(危険性)が疑われる手荷物をAIが識別して、検査員に提案してくれるため、検査員は安全な物品の検査に時間を取られることなく、リスクの高い手荷物の検査に集中することができます。
日立製作所では、この技術を適用したX線手荷物検査システムを試作して、社内実験も行っており、その結果、全ての手荷物を目視検査する場合と比較して、検査員が同じ時間内に検査可能な手荷物の数がおよそ40%も増加したと発表しています。2018年度中の実用化を目指しているそうです。空港でよく見られる、手荷物検査所前の“渋滞”緩和にも役立ちそうですね。

AI活用で"X線手荷物検査"を自動化!?

■この新しい技術の特長は以下の通りです。※日立製作所ニュースリリースページより引用
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1. 複数の物品が接していても別々に認識可能な、物品領域抽出技術
本技術では、まず、X線の透過量から物品の単位面積あたりの質量を推定することで、X線撮影画像から物品が存在する領域を画素単位で網羅的に特定します。次に、深層学習(ディープラーニング)*を活用して物品らしい形状を抽出することで、複数の物品が接していても別々に認識することが可能です。物品らしい形状が存在する領域と、はじめに特定した、物品の存在する領域との間に差異がないかを検証することで、物品の認識漏れも防ぎます。

2. 安全性判定の誤認を防ぐ、2段階の安全性識別技術
危険物を誤って安全と判定しないために、「ディープラーニングを用いた、安全な物品の識別」と、「物品の標準的な特徴を用いた、識別結果の信頼性検証」の2段階の安全性識別技術を開発しました。あらかじめ安全な物品をディープラーニングを用いて学習しておくことで、まず、抽出した画像が安全な物品か否かと、その種類を識別します。次に、識別した物品のX線画像から得られた材質、密度、大きさなどの特徴を、あらかじめ準備しておいた同じ種類の物品の標準的なデータと比較することにより、識別結果の信頼性を検証します。本技術により、確実に安全な物品のみを安全であると識別することができます。
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いかがでしたでしょうか。

訪日外国人観光客が増加し、空港などさまざまなインフラに対するセキュリティ対策がますます重要度を増している中、安全性の向上にも繋がるAI活用はその主役となるかも知れません。今後も継続的に着目して参りたいと思います。・

■株式会社日立製作所 ニュースリリース:2017年11月1日
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2017/11/1101.html

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