Vol.147 【時代を変えた技術・製品 Vol.6】

【時代を変えた技術・製品 Vol.6】

1998年5月発売 「初代 iMac」の衝撃

今からおよそ20年前に誕生した「初代iMac」は、あらゆる意味で画期的なパソコンでした。それまでのアップルで、レガシーデバイスとされていた「RS-422シリアルポート」や「フロッピーディスクドライブ」、「ADB」、「SCSI」を、「初代iMac」ではすべて廃止してしまいました。「フロッピーディスクドライブ」の代わりに「CD-ROMドライブ」を内蔵し、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)を全面的に採用するという斬新な仕様で発売したのです。
USBに対応する周辺機器がほとんど無かった時代に、USB規格のみで使用できるパソコンの販売に踏み切ったことで、当時のパソコンユーザーを大いに驚かせました。「それまで使用していた周辺機器が、ぜんぶ使えなくなってしまう!」と、悲鳴をあげたユーザーも多かったことでしょう。「初代iMac」のヒットにより、USBを採用した周辺機器が次々と発売され、USBの普及が加速的に進むことになります。

「初代iMac」が斬新だったのは、仕様だけではありません。
従来のパソコンは、角張った筐体に、グレーやアイボリーといった地味なカラーのものが主流でしたが、「初代iMac」は、ディスプレイ一体型のケース、キーボード、マウス、電源ケーブル、付属のモジュラーケーブルに至るまで、すべて機械の中身が透けて見える半透明のデザインで統一されました。そしてカラーは「ボンダイブルー(アップルによる造語で、豪州シドニーの“ボンダイビーチ”をイメージした青)」とネーミングされた印象的なカラーです。見た目のインパクトにおいても、従来の概念を吹き飛ばす、まさに斬新なものだったのです。「初代iMac」のデザインを、露骨に模倣した製品が多数登場して問題になるほどでした。

■「初代iMac」の主な仕様は以下の通りです。
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□価格:178,000円
□CPU:PowerPC 750/233MHz
□GPU:ATI Rage IIc 2MB
□RAM:標準32MB搭載(2スロット PC66 SDRAM SO-DIMM)、最大128MB(非公式に384MB)
□HDD:4GB 3.5インチ EIDE
□USB 1.1:2ポート
□内蔵モデム:V90対応、56Kbps
□内蔵イーサネット:10/100Base-T
□OS:Mac OS 8.1
□カラー:Bondi Blue(ボンダイブルー)
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アップルに復帰したスティーブ・ジョブズが、最初に手掛けた「初代iMac」は、発売開始とともに大ヒット商品となり、当時経営危機が囁かれていたアップルの復活、そしてスティーブ・ジョブズの復帰を強く印象付ける製品となりました。これまで多くの革命的な製品を世に送り出してきたアップルですが、「初代iMac」もまさに、「時代を変えた技術・製品」ではないでしょうか。今後もそれぞれの時代で「革新的」といわれた製品のご紹介とともに、技術革新の歴史に触れて参りたいと思います。

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