Vol.186 凸版印刷「エネルギーハーベスティング技術」で動く電子ペーパー開発!

凸版印刷「エネルギーハーベスティング技術」で動く電子ペーパー開発!

無線通信規格「EnOcean」に対応/電池レスIoT機器に「表示」を実現!

凸版印刷は、環境発電(エネルギーハーベスティング)技術で駆動する電子ペーパーを開発、無線通信規格「EnOcean(エンオーシャン)」に対応した“電池レスIoT機器”に「表示」させることに成功したことを発表しました。IoT機器メーカーなどとの協業を視野に入れ、2018年9月よりサンプルの出荷開始を予定しています。
「EnOcean」は、光や温度、振動などの微弱なエネルギーを集めて電気エネルギーに変換することが可能な「エネルギーハーベスティング技術」を使用した“電池レス無線通信規格”で、電源の確保や電池交換といったメンテナンスが不要です。また電子ペーパーは超低消費電力と紙のような見やすさ、薄型・軽量といった、他のディスプレイにはない特長を持っています。凸版印刷では今回の開発により、「これまで不可能とされてきた電池レスIoT機器への常時表示を実現することができ、IoT機器の利便性向上に貢献できる」と発表しました。既存のデータ通信を活用して、「インダストリー4.0」や「IoTシステム」との連携が容易に行えることになります。

凸版印刷「エネルギーハーベスティング技術」で動く電子ペーパー開発!

「インダストリー4.0」や「IoT」が注目されているなか、製造業・物流業を中心に、最先端のICT技術を用いた情報活用の重要性がますます高まっています。ここで「インダストリー4.0」と「IoT」の内容について簡単に整理しておきます。

★インダストリー4.0
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2011年からドイツが提唱・推進している国家的戦略プロジェクトで、製造業の大幅な効率化を図るものです。具体的には工場の生産・流通ラインをデジタル化・自動化・バーチャル化し、生産性とコスト効率を向上させることが目的です。「自ら考える工場の開発」「第4の産業革命」とも呼ばれています。
その後、ドイツに続いて、世界各国でさまざまなコンセプトが打ち立てられており、日本でも2017年3月に「Connected Industries(コネクテッド インダストリーズ)(※1)」という戦略を打ち出しました。
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★IoT(Internet of Things)
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これまでインターネットとは無縁だった、テレビやエアコン、スピーカー等、身の回りにあるさまざまな「モノ」がインターネットと繋がり、相互で情報交換を行い、操作・制御まで可能な仕組みを指しています。自動車業界では「自動運転システム」の開発、バスなどの交通機関においては道路状況・運行状況のリアルタイム確認などに役立っています。
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凸版印刷「エネルギーハーベスティング技術」で動く電子ペーパー開発!

こうしたIoT浸透の流れは、製造・物流だけでなく、医療や農業に至るまで、さまざまな分野で進んでおり、総務省が発表した「情報通信白書(平成29年版)(※2)」によると、「IoT」により社会改革が進展して行った場合(経済成長シナリオ)と、「IoT」による改革実施の状況が進まない場合(ベースシナリオ)とでは、2030年時点で経済成長のインパクトに271兆円もの差が出ると試算されているのです。
今回、凸版印刷が開発した電子ペーパーをはじめ、「インダストリー4.0」や「IoT」は、この数年間で大きな経済成長が期待される分野ですので、今後も継続的に着目して参ります。

■参考サイト1:凸版印刷 2018年6月19日NEWS RELEASE
https://www.toppan.co.jp/news/2018/06/newsrelease180619_1.html
■参考サイト2:「Connected Industries(コネクテッド インダストリーズ)」(※1)
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/connected_industries/index.html
■参考サイト3:総務省発表「情報通信白書(平成29年版)」(※2)
第4次産業革命の総合分析
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/pdf/n3500000.pdf

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