Vol.187 電子計測における「コネクタ」の重要性について。

電子計測における「コネクタ」の重要性について。

ご存知の通り、電子計測器のパネル面には多くの「コネクタ」が付いています。電子計測を行う際、私たちは当たり前のようにコネクタを通じて測定信号をつないだり、処理された信号をコネクタから取り出したりしていますが、この何気ない行為が、実はとても重要なのです。
その理由は、「計測器の性能」が保証されるのは、信号の出入り口である「コネクタの先端」においてであるためです。計測器はコネクタに正しく信号が接続され、入力または出力されていることを前提としていますので、信号は測定器に付いているコネクタの端まで正しく導かれ、かつ正しく締結されていなければ、測定器が持つ本来の性能や精度を引き出すことができません。つまり、正しい測定には「信号を接続するケーブルとコネクタが適正なものであること」が絶対要件なのです。

■今日はそんな「コネクタ」の話題の中から、「同軸コネクタの基礎知識」についてご紹介します。
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電子計測で一番多く用いられるケーブルとコネクタが、『BNC』です。計測器の端子の多くが『BNC』になっています。『BNC』の「B」は、バネの押し回しでロックできる「Bayonet(バヨネット)」から来ているという説と、「Baby」つまり「小型」という文字から来ているという説がありますが、どちらかは定かでありません。「N」はN型と呼ばれるタイプのコネクタ「Navy(ネイビー)」の「N」で、最後の「C」は「Connector(コネクタ)」の「C」です。通常は、長さ1mほどの同軸ケーブルの両端に『BNC』の付いたケーブル(※「BNC-BNCケーブル」と呼びます)で接続します。

コネクタと同軸ケーブルの接続は、エンジニアでなくても行うことができますが、ケーブルの編素のほぐし方や芯線のハンダ付け、剥く長さなど意外と難しいものです。自作するのであればケーブル接続分が圧着式の『BNC』と専用工具を使うのが良いでしょう。無用なトラブルから逃れるためにも、測定用には信頼できる完成品(ケーブルアセンブリ)を使用することを推奨します。

『BNC』の親分に当たるのが「N型コネクタ」です。「N型コネクタ」は、接続するケーブルも太い物が使われることが多いのですが、ケーブルの力で内部の同軸の編素が引き千切られ、接触不良を起こすことがあります。千切れるところまではいかなくても、接続が不完全になるとインピーダンスも狂い、反射を生じることになりますので、ケーブルの引き回しなどでコネクタに力がかからないように注意が必要です。
『BNC』と「N型」に共通することは、「オス(ジャック)」側の中心導体(尖ったピン)の長さ(出方)が、接触に大きな影響を与えることです。これはコネクタケーブル作成時のケーブルの切り方などに因るケースもありますが、使用するうちに温度変化やケーブルの折り曲げなどで伸び縮みしてしまうことが大きな要因です。測定に際してはコネクタの中心導体が引っ込んでいないか、逆に出っ張り過ぎていないかなど、チェックする習慣を身に付けておくことが大切です。
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いかがでしたでしょうか。専門性の高い内容ですが、上記以外にも最近の計測器に使用されている、さまざまなコネクタのタイプや、扱う周波数がマイクロ波からミリ波領域に達する測定器に使用される、さらに精密なコネクタの内容など、オリックス・レンテックの「玉手箱」にて詳しくご紹介しています。ご興味をお持ちの方はぜひご覧ください。(※写真はイメージです)

■オリックス・レンテック玉手箱:計測器とコネクタ
http://www.orixrentec.jp/helpful_info/detail.html?id=15

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