Vol.188 「重力」とは? 地球の極点と赤道上での重力の違いとは?

「重力」とは? 地球の極点と赤道上での重力の違いとは?

「重力」という言葉を辞書で引くと、
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★地球上の物体に作用する地球の万有引力
★地球上の物体が地球から受ける引力で、物体の重さの原因となっている力
★地球の万有引力と地球自転による遠心力との合力
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などと説明されています。
空中で手を離した物体が地面に落下するのは、その物体に「重力」が働いているからに他なりませんが、地球は自転しているため、物体は地球が持つ「引力」だけでなく、自転による「遠心力」の影響も受けていることになります。この「引力」と「遠心力」を合わせた力が「重力」なのです。
ちなみに、地球が自転するスピードをご存知でしょうか? 赤道一周の距離は40,000kmで、これを24時間かけて1回転していますので、40,000kmを24時間で割った、時速1666.7kmが地球の自転スピードということになります。ジェット機を上回るスピードで回転していることになりますが、地球のどの場所に居ても、身体に「遠心力」を感じることはありません。
それは「遠心力」の影響が、「引力」に比べておよそ300分の1と小さいからです。ですが実際には、地球の両極=つまり地球の自転軸となっている、北極点と南極点以外のすべての場所では、少なからず「遠心力」が働いているのです。北極点と南極点は「遠心力」がゼロ、赤道上で最大となるため、2つの極点以外の場所では、手から離した物体は少なからず“ずれて”落ちます。

「重力」とは? 地球の極点と赤道上での重力の違いとは?

重力を表す単位を「Gal」といい、これは「落体の法則」を発見した「ガリレオ・ガリレイ(1564~1642)」の名前にちなんでいます。「1Gal」は、毎秒1cmの割合で速度が増す事(加速度)を示し、地球の重力値はおよそ「980Gal」です。遊園地にある絶叫マシーンなどで、「最大○G」などという表示を目にすることがありますが、ここでいう「1G」は「980Gal」です。ただ前述の通り、重力には「遠心力」が影響しているため、2つの極点と赤道では、重力におよそ0.5%の差が生じます。例えば体重100kgの人が北極で体重を量るとそのまま100kgと計測されますが、赤道上で量ってみると、100kgの約0.5%=500gほど減って表示されてしまうのです。
これだけを聞くと、金や銀、プラチナなど、グラム単位で価格が決められているような高価な物体を売る際には、極点に近い場所で行った方が得をするのでは?と、考えた方もいらっしゃるかと思いますが、実際には場所による重力の差を補正して、地球上どこでも同じ重さが量られることになっています。
私たちが無意識のうちに常にかかっている「重力」に関するお話、いかがでしたでしょうか。「重力の計測方法」や「重力の活用」などについても、別の機会でご紹介したいと思います。

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