Vol.193 イタリア工科大学(IIT)が開発した災害救助用"半人半獣ロボット"『Centauro』とは!?

イタリア工科大学(IIT)が開発した災害救助用"半人半獣ロボット"『Centauro』とは!?

記事のタイトルをご覧になり、“半人半獣ロボット”というキーワードを初めて耳にした方も多いのではないでしょうか。『Centauro(ケンタウロ)』は、「災害救助ロボット競技会 DARPAロボティクス・チャレンジ」で好成績を収めた、ドイツ:ボン大学開発の『Momaro(モマロ)』をベースにイタリア工科大学(IIT)が開発しました。「CENTAUROプロジェクト」は、人とロボットが共生できるシステムの開発を目指して、2015年4月に発足。欧州連合(EU)の「Horizon 2020プログラム」から資金援助を受け、オリジナルを開発したボン大学も開発に参加しています。

同プロジェクトでは、2011年3月に発生した福島第一原発事故を例に挙げ、現状の災害対応ロボットの能力では、災害対応に必要な支援を行うには不十分であると指摘しています。そのため人では直接的な対応が難しい地形や、環境下においても、屈強で機敏な動作を可能にし、且つオペレータが遠隔的に操作を行える災害対応ロボットを開発しています。
『Centauro』は、災害対応ロボットの能力として不可欠な、足場が不安定な場所での移動性を4本の足でカバーしているだけでなく、蹄(ひずめ)の部分には駆動輪も付いているため、平坦な場所での機動性も確保しています。さらに「ケンタウロス」のイメージ通り、2本の腕が付いた“人型の上半身”を4本脚の胴体に乗せているため、物を持つ、抱えるといった作業を行う「腕」と、動ける「足」、双方の機能を備えたロボットなのです。

イタリア工科大学(IIT)が開発した災害救助用"半人半獣ロボット"『Centauro』とは!?

身長=1.5メートル、体重=93kg。
フレームにはアルミニウム、チタン、マグネシウムといった軽量金属を採用し、ボディは3Dプリンタで印刷されたプラスチック素材の「皮」で構成されています。内部には、知覚・制御・モーション計画を処理する3台のコンピュータと、2.5時間安定した動作を可能にするバッテリーが内蔵されています。※現時点では、自律的な動作はできずオペレータの遠隔操作によって動作します。

開発チームのリーダー:Nikos Tsagarakis氏は、『Centauro』について以下の様にコメントしています。
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『Centauro』の視覚システム・歩行システムは『Momaro』で採用された設計を踏襲しながら、脚の駆動輪は災害時の地形に合わせてより柔軟な対応ができるものへと変更し、不安定且つ、不均一な地形での歩行対応力を確保しました。
今後の目標は2つです。1つ目は、緊急時の災害対応で遭遇する複雑且つ過酷な状況における、「移動性」について検証すること。2つ目は、オペレータの介入を最小限に抑えて、ロボットがミッションを実行する際の「自律性」の継続的な改善を行うことです。
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いかがでしたでしょうか。
地球規模で自然災害が増えている中、ロボットにおける災害救助への期待はますます高まっています。『Centauro』の開発状況だけでなく、最先端の「災害対策ロボット」の最新情報について、今後も適時着目して行きたいと思います。

■参考サイト:H2020 Project CENTAURO
https://www.centauro-project.eu

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