Vol.201 動かなくなってしまった腕の感覚を取り戻す!

動かなくなってしまった腕の感覚を取り戻す!

テキサス大学「ReNeu Robotics Lab」が開発した
リハビリ用外骨格ロボット HARMONY(ハーモニー)

「外骨格型ロボット」は「アシストスーツ」とも呼ばれ、その活用シーンが徐々に広がりを見せています。米国フォードモーターでは、自動車の製造ラインで働く従業員の疲労や怪我などの負荷軽減を目的として、世界7か国15の工場で「Ekso Bionics社」のアシストスーツ導入を発表しました。(※1) オリックス・レンテックのロボットレンタルサービス『RoboRen』が提供する、外骨格型の装着型動作補助装置「マッスルスーツ®」(※2)に対しても、製造業のお客さまを中心に問い合わせが増えています。
リハビリ用外骨格ロボットの研究・開発は日本国内でも進んでおり、下半身の動きをサポートできる「HAL(Hybrid Assistive Limb)」(※3)がすでに医療現場で導入されています。「HAL」を開発・製造する、サイバーダイン社によれば、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる、“世界初のサイボーグ型ロボット”として認定されているそうです。

今回テキサス大学「ReNeu Robotics Lab」が発表した、リハビリ用の外骨格ロボット「HARMONY EXOSKELETON (ハーモニー エクソスケルトン)」は、脳卒中や脊椎損傷などによって上半身が不自由になった人の腕でも、滑らかな動作で動かせるようサポートしてくれるロボットで、“再び自力で腕を動かす”ことを目的としています。

動かなくなってしまった腕の感覚を取り戻す!

手首から肘、肩、肩甲骨に至るまで、腕の動きに関わるすべての箇所を覆う構造になっていますが、ポイントは肩甲骨の動きをサポートできるようになったことです。従来の上半身用のリハビリロボットは、肩まではサポートできていないか、できても簡易的な動きのみをサポートするものしかありませんでした。「ハーモニー」には毎秒2,000回ものデータを記録できるアルゴリズムが搭載され、モーションセンサーが身体を動かしたい方向を検知し、動かしたいコースから外れた動きをしようとした場合も、ロボットが正しい位置に戻してくれます。こうして脳から送られた信号に対して、身体が正常な反応を示しそれを学習していくことで、「動いた」という感覚が脳にフィードバックされていくため、身体を動かすメカニズムを取り戻す効果が期待できるのです。「ReNeu Robotics Lab」では、身体に障害を抱える人たちの“クオリティ・オブ・ライフ”を高めるロボットの研究・開発を行っています。

いかがでしたでしょうか。こうした「外骨格型ロボット」の活用により、製造業の業務効率化や従業員の負荷軽減、また、医療分野における新たな治療効果の発見も期待できそうです。今後も適時、着目して行きたいと思います。

■参考サイト:ReNeu Robotics Lab「HARMONY EXOSKELETON」
https://reneu.robotics.utexas.edu/projects/harmony-exoskeleton

■FORD ROLLS OUT EXOSKELETON WEARABLE TECHNOLOGY GLOBALLY TO HELP LESSEN WORKER FATIGUE, INJURY (※1)
https://media.ford.com/content/fordmedia/fna/us/en/news/2018/08/07/ford-rolls-out-exoskeleton-wearable-technology-globally-to-help-.html

■オリックス・レンテック RoboRen:マッスルスーツ® 株式会社イノフィス (※2)
http://www.orixrentec.jp/roboren/product/care_medical_robot/musclesuit.html

■サイバーダイン公式サイト:HAL(※3)
https://www.cyberdyne.jp/products/HAL/index.html

ページトップへ